ときど記 後記 -8ページ目

海の気分

授業をさぼって、Tomorrowlandと海に来ました。
横浜はみなとみらいの裏、臨港パーク。


ストイックな空間です。波がコンクリートの岸に打ちつける音と、芝生で遊び回るこどもの声だけが聞こえます。そして、潮の香り。


ついさきほどまでいた、Tomorrowlandのあるクイーンズタワー(やけに背の高い)や幾つもの建物が、この公園とは無関係な世界にあるように見えます。実は、すぐ近くのはずなのに。


普段の生活とは違う時間の流れ方をしているこうした場所にいると、一本の電車を逃さないために走ることとか、授業とか、就職活動とか、友達と騒ぐこととか、いつもの生活の見え方が変わってきます。
遁世ではなく、言うなれば観世。こういう場所でほげーっとしないと見えてこないものが、確かにあります。


海は広いな、大きいなー。大きいなあ。大きいぞー。


あと少しで夕方6時。
海を隔てた遠くにある長い白い橋を、夕日が薄いオレンジ色に染め始めました。そろそろ帰ろかな。


オレオレ詐欺考

「オレオレ詐欺」が、悲しいことに、全国的に流行りました。
その際に思ったのが、普段、自宅や家族の携帯電話に「おれだよー」と言って電話をする僕は、新しい一人称を用意しなければいけないということでした。

 

普段から自分を「ともちゃん」とか「ゆうこりん」とか呼ぶひとのご家族は、「オレオレ詐欺」に引っかからなくていいですね。電話の相手が、わたしー、とか、おれー、とか言ったら、それが本人ではないとすぐにわかるからです。

 

でも、悲しいかな、僕は自分のことを僕と言います。ファースト・ネームを一人称に使うことはありません。
それに、僕のファースト・ネームは、どこか間延びした発音になるので、それを電話口で名乗るのは、ちょっとださい。他の自称を考えなければなりません。

 

フル・ネームで名乗るのも手かもしれませんが、ちょっとよそよそしい。

「もしもし、小倉 優子です」なんて、あまりにうそっぽくて、むしろ本人を装った詐欺の可能性が高いですね。

 

警察の対策は、銀行と協力して、あまりにも高額な入金をできないようにする・振込みを途中で無効にする、といったことに尽きます。

普段、自分のことを、おれ、と言う人への改善策の提案は、友人についてや住所を尋ねるなどして本人確認を徹底してください、という呼び掛けに止まっています。これも万全ではないでしょう。

まあ、対策もしようがないですね。面倒くさい本人確認の他には、山、川、といった合言葉を決めるくらいしか、僕には思いつきません。

 

根本的に、オレオレ詐欺を始めとする振り込め詐欺をする人を減らしていく(教育とか? 有効かしら)という方法が、早くて実効的かもしれません。でも、非現実的といえるでしょう。

 

昨年のオレオレ詐欺による被害は1400件以上、被害総額は32億円。32億円!
どうにかならないかなあ。ちなみに僕は小倉 優子好きではありません。

でも、という話

中国や韓国各地で展開されているという過激な反日デモに、心を痛めています。

 

デモをすること自体は、至極当然だと思います。教科書の記述内容や、小泉首相の靖国神社参拝が、中国の一般市民にとって好ましくないことは、容易に想像できます。

不満をぶつけることは、改善を要求することは、当然だし、必要です。

 

でも、暴力行為はいけない。日本人を狙っての傷害事件、日系企業や日本料理店への破壊活動は、身体的に精神的にひとを苦しめ、一部の人の、中国に対する敵対心を煽るだけです。

誹謗中傷もいけない。小泉首相や高沢在中国大使の墓を作って焼く、といった行為は愚かでしかありません。

 

正義感からではなく、国際的に批判を浴びるという理由でしかそうした暴力行為を取り締まれない中国政府にも落胆します。

中国政府や軍、警察官の方々にも、日本を好ましく思わない気持ちはあるでしょう。でも、反日感情からくる暴力や暴動が、他でもない中国の治安や風土を侵していることに気が付かないのでしょうか。

 

日本政府も、中国に対し反日デモの取り締まりを要求するばかりでは能が無い。

外交でどういった交渉がなされているのか、僕には知る由もありませんが、中国や韓国の人々に「反日」感情を抱かせた根本の原因を見つめながら、能動的に解決に向けて努力してほしいと思います。

在中の日本人の安全を守り、日本企業を保護するだけでなく、中国や韓国の平和のためにも、過激なデモの早期の収束を願います。

 

最後に、反日デモに関連したところで僕が何よりも悲しかったのは、父が、冗談とはいえ、中華料理店をボイコットしようと発言したことでした。

そんな行動に、何の意味があるんだよ。

 

今後最も怖いのは、中国に対する嫌悪感が日本で広がっていくことだと思います。

 

3月の寄付。 追記。

僕にできることは、募金を通じて、困っている人や活動中の団体を応援することくらいしかありません。

でも、お金による支援って、大きなことです。印象に残っていることばを引用します。

 

「世界の貧富の差も、地域の活性化も、金の使い道の問題だ。夢も、労力も、知恵も必要には違いないが、元手なくしては何事もなしえない。」

 

フリーペーパーの記事のため取材した、フードチェーン店の店長さんのことばです。彼は、親のすねをかじっていないで、自分で生計を立て、お金を稼ぐ意味を学びたいと考え、就職されたそうです。

 

けっきょく、お金は、大事です。だからこそ、お金の使い道をしっかり考えようと思ったことが、僕の場合、ブログ訪問者数に応じた募金につながりました。

 

たとえば、僕が飲み会を2回我慢すれば、アフガニスタンで3人の障害をお持ちの方に理学療法を施すことができたり、

あるいはネパールで5人の女性に識字学校に通う機会を提供することができます。

  

お金の使い方を、少し考えてしまう昨今でした。

これからもときど記 後記をよろしくお願いします。謝々。

 

3月の寄付。

ときど記 後記、3月の訪問者数は、1480人でした。先月の倍以上です。
一日平均49.3人もの方がときど記 後記をご覧になった計算になります。すごいすごい。皆さんどうもありがとう。
ちなみに最高記録は、22日の106人!でした。

また、コメントは15件、
トラックバックは2件ありました。
どうもありがとうございました。

昨月と同様(訪問者一人あたり10円、コメントとトラックバック一件につき100円)に計算すると、

3月分は14800 + 1500 + 200 = 16500円の寄付をすることになりました。

 

僕のお財布にとっては、そうとう痛い額ですが、決めたからには行動しなければなりません...

ジーンズを、我慢(きっと、些細なことです)。

 

 

今月の寄付先は、

 

NPO 難民を助ける会http://www.aarjapan.gr.jp

 世界各地の紛争地域や自然災害の被災地で、難民や被災者の救助を行ったり、障害を持つひとの自立支援をしたりしているNPOです。

 障害者自立支援のため、6000円を寄付。僕もサークルの活動で、障害をお持ちの方の介助をしているので、支援が行き届かない国、地域があることを思うと心が痛みます。少額ですが役立ててほしいです。

 

NPO 地球の木http://homepage1.nifty.com/EarthTree/

 東南アジアの、いわゆる発展途上国の人々のための自立支援、農業支援、また環境支援などをしている団体です。

 5000円を寄付。5000円で、ラオスの家庭に井戸を一つ、作ることができるそうです。

 

NPO アフリカ友の会http://www.geocities.jp/africa_tomonokai/

 中央アフリカ共和国を中心とした地域で、HIV感染拡大防止や、栄養失調者への支援を始めとした活動をしている団体です。クリック募金のページ(http://www.ajinomoto.co.jp/phila/index.html??kouken5=philaTop)で知りました。

 5500円を寄付。

 

 

今月以降も募金を続けていきます。

幸か不幸か、4月分の募金額は少なくなりそうですが...

 

春の 嵐

昨日のはなし。

 

同じサークルの女の子。先輩が、落ち込んでるの。メールとかして励ましてあげてください。

 

僕。うん、じゃあ、「みんなで××にチューをする会」というのはどうだろう。××のほっぺに、みんなが順番に、右・左・右・左...ってキスをしていくの。

 

女の子。あ、いいかもしれませんねー。明日やりましょう。ひと集めます。

 

僕は、でも、明日は参加できねー。おれも行きたいから別の日にしようよー。

 

女の子、人徳があって行動が早い。誰々と誰々と...こんなに集まりましたー。明日決行します。ケーキも焼きますね。

 


...で、今日、決行したらしい。チューをする会。落ち込んだ某君のほっぺに、みんなでチュー。チューチューチュー。
しかも、彼のファーストキスを奪った輩もいるらしい。唇にちゅう。
なんだか、すげえ楽しそうじゃん。うらやましいー。

 

ほっぺにチュー、なんて、小学生たちが、いじめたい奴に発言させて、おまえエローとか言って騒ぎ立てるネタです。
それを、ほっぺにチューを、大学生が総勢10数人でやってるんだから、こんなに素敵なことはありません。
チューされまくったあなた、幸せ者だよー。


ところで、その、幸せ者の彼、果たしてそれで、元気になったのでしょうか。
元気になったなら、僕の恋人である女の子と、参加したみんなの「行動力」の賜物。立派です。
彼が、逆に、ファーストキスをあろうことか男に奪われて余計落ち込んだとしたら、言いだしっぺの僕の責任。GKみたいです。

 

その後が気になります。

フットボール・アディクト  2

J1復帰後の初勝利を挙げた川崎フロンターレの関塚監督は、試合後のインタビューで、選手のがんばりを称えると共に、「クラブハウスのおばちゃん」への感謝を口にしました。

気持ちのいいインタビューだったなあー。「ファンの皆さんのおかげです!」とか、サポーターへのお礼を言うひとは少なくないけれど、裏方の、クラブハウスのおばちゃんへのありがとうを、公の、それも試合に勝利を収めた興奮冷めやらぬその場ではっきりと言えるのは、立派なことです。

 

現代のスポーツは、情報戦だと言われています。

対戦する相手の選手や戦術の分析はもちろんのこと、試合会場やホーム・アウェイの順序の駆け引きも行われているといいます。

日数を計算してちょうど試合の日にベストの状態になるような選手のコンディションづくりなども、非常に重要視されています。ここで活躍するのが、チームや個人専属のスポーツドクターや、宿舎のおばちゃんたち。そうした、裏方の努力あってのプロ・スポーツなのです。

 

山本 昌邦氏(現ジュビロ磐田監督、前サッカーU23日本代表監督)の『備忘録』、木村 公一氏『裏方』に詳しく書かれています。

そうした、裏方の努力にどれだけ目を向けられるか。感謝の気持ちを、ことばや行動に移せるのか。が、いいチームとそうでないチームの違いではないかなあと思います。

 

上述の川崎フロンターレは、いいチームです。僕自身は特にファンではないけれど、勝つと嬉しくなるチーム。

FWの我那覇選手は好きです。彼の好きなことばは「なんくるないさー」。沖縄のことばで、なんとかなるさ。いつもがむしゃらなプレーで、Jリーグでも大活躍中です。

これからも感謝の気持ちを忘れずに、いいプレーを見せてくれ!

 

必要ですか、民営化

私が首相になったからには、郵政民営化するのはわかりきったことなんだから。何をいまさら反対しているんだろう。ねえ。

 

とは、我らが小泉首相の発言。これが、もしもジョークなら、ウケを狙って言っているなら、なかなかの才能なんだと、僕は思います。

あるいは、これが本音ならば、この人のコミュニケーション力はなぜ成長することが無かったのか、を、そしてそんな人を一国の代表に選んでしまったことを、我々は、よく考え、反省しなければいけない。

反省するってことはつまり、それが失敗だからです。

 

ものすんごいお金の動きがあって、現状では問題があって、民営化を公約として掲げたからには、達成しなければいけない。

公約は守らなければいけないというのは、本来は真っ当なことなのでしょうが、現状では本末転倒でしょう、民営化する意味が後付けになっています。

 

本来は、郵便や郵便局のサービス向上を考えて、そのためにどう改革をしようか、じゃあ選択肢の一つとして民営化も考えてみましょうか、というのが順序のはず。

民営化することが最優先事項で、その次に分社化するとか職員を「みなし公務員」にするとか、そういう議論はおかしい。郵便事業のサービスを受ける一般市民の声なんか無視。

 

まずは、国民にとって、どんな郵便貯金や簡易保険がいいのか、どんな郵便局のあり方がいいのか、現状でどんな問題点があるのかを聞き出すことが先決。その上で民営化するしないを決めたらいいと思います。

 

僕自身は、民営化に賛成です。

特に、郵便局の施設やサービスの使いづらさは、目に余ります。使い慣れている人にとってはともかく、初めて利用する人にとっては不親切この上ない施設になってしまっている気がします。

それを是正する手段として、民営化は充分に考えられるものです。利用者の声を事業に的確に活かしていくのに、民間企業ならではの柔軟さは必要だと思うからです。

 

でも、今のまま民営化が推し進められても、きっと何も変わらない。職員を「みなし公務員」とすることで責任追求を厳しくできる、そうですが、それが、固いお役所体質を引き継ぐものになるとしたら、とどうしても考えてしまいます。

 

話し合いをやり直しましょう。そうすべきです。 

小泉さん、もう手遅れですか。

 

たまには、どうぶつの身で

散歩のときくらい、犬の好きなように、歩かせてあげたらいいのになあ、と、綱を強引に引っ張って散歩を「させる」飼い主の方を見る度に思います。

 

人間の300倍?もの嗅覚を持つといわれる犬。興味を惹かれるものが、まちの中にはいっぱいあるだろうに、くんくんと匂いを嗅いでみたいものがいっぱいあるだろうに、人間が気の向くままに歩くようには、彼らは歩いたり走ったりできません。

 

 

 犬も

 馬も

 夢をみるらしい

 

 動物たちの

 恐ろしい夢のなかに

 人間がいませんように

 

  ― 川崎 洋 『動物たちの恐ろしい夢の中に』

 

 

人間の、動物たちに対する仕打ちには、相手への想像力を欠いたものが多すぎるように思えてなりません。

 

アントニオ・タブッキ『島とクジラと女をめぐる断片』を、また読みたくなりました。

 

春はあけぼの

今日から4月。

世の中の色々な制度が変わって、たとえば個人情報保護法が全面的に施行されて、横浜市ではごみの分別回収が始まって、

大勢の人が新しい生活を始めて、たとえば新しい学校に入学するとか、学年が一つ上がるとかして、でも、僕自身は、何も変わりません。

もちろん、大学3年生から4年生に上がります。でも、当分は春休み中と同じように就職活動を続けていくのだろうし、今日4月1日が何かの区切りになるという感じは全くありません。

それは少しだけ、寂しいことのような気がします。


個人情報保護法が施行されたことで、自分の個人情報が悪用されていると思ったら事業者に情報の開示や削除を依頼できるようになったり、自治体によっては、昨年も多かった、企業の顧客情報の流出等に対する罰則が厳しくなったります。

ここで改めて思うのは、アダム・スミスを引くまでもなく、現代の社会が、確かに信頼関係を前提にして成り立っている一方で、全く信用できない間柄も数多く存在するということです。

わざわざ個人情報保護法なんてものが必要であること、あるいはインターネット上で繰り広げられる匿名の誰かから誰かへの誹謗中傷の数々 ― 昨日も、ある掲示板で嫌な議論が展開されていて、残念に思いました。

何事においても、信用よりも、まず疑うことが求められる社会は、つまらないだろうなあ。そして日本はどんどんそうしたつまらない社会になってきた気がします。


順調にいけば、来年の4月1日から僕は社会人として、どこかの会社で働き始めることでしょう。

そのときに必ず意識していたいのは、信頼関係の継続です。それは、ことばだけのやりとりや、一朝一夕の関係からは決して築かれることはありません。行動をもって、長い時間を共に過ごすことで、相手を信用してみようかな、という気持ちが起こってくる。

社会人になるということは、(程度の大小はあれ)会社の顔になるということですし、日本の社会の一つの縮図を担うということです。

僕の家族や、後輩や、小学生のいとこの目には、僕の生き方が僕の会社、日本の社会人を代表するものとして映ります。そうした人たちに、自分自身と、自分の会社と、日本の社会を信頼し関心を持ってもらえるようにしたい。そのために必要なのは僕の意識と行動です。

つまり、学生である今以上の責任感を担っていくことになります。


来年の今頃、自分がどのような門出を飾ることになるのか。楽しみでもあり、自分と自分を取り巻く社会の在り方を考えると少し不安でもあります。