日本のクオリティ 2
特に都心部では、どうしてみんなあんなに歩くの速いんだろう、怒ったようないらついたような顔や、つまんなそうな無愛想な顔して歩くんだろう、というのが、僕の長年の疑問です。
にこにこして歩くひとは、素敵だと思う。
一緒に歩くひとがいると、話しながら笑いながら、歩くのなら、一人で歩く時間も、楽しめないものでしょうか。
電車をつかまえるために駅を走る、というのが、人類の最も醜い走りだと思う。
あれは本当に格好悪い... 山手線なんて、ほんの2、3分待てば来るのに。首都圏のたいていの電車なら長くて30分も待てば乗れるのに。
数分の余裕も許されないような、生活、僕は長く続けたいとは思えない。
待てばいいと思う。次の電車は必ず来る。
終電を逃したって、逃げ場はいくらでもある。
映画「耳をすませば」に歌われた、「コンクリーロード」が自分の原風景であることは、決して嬉しくはない。
人生の大半をコンクリー・ロ-ドを歩いてきたとはいえ、愛着は持てるような持てないような...
月島 雫は、そんな歌を歌いながら、でもセイジくんとコンクリー・ロードの坂道を一緒に一生懸命に上っちゃうんだ。
あのシーンは、いいなあ。
色んなが道がある。
色んな歩き方がある。
ニッポンのクオリティ。