かっとばし!
憧れの野球選手と、くちづけ。
半分本当です。
野球を愛する気持ちと自然を大切にしたいという思いが、一つの作品に結実しました。
「かっとばし! 」
日本のプロ野球選手が実際に使用して、折れた木製バットを原料とし、生産された箸です。
バットの材料となるのが、アオダモという木。
バット材となるまで育つのに、70年以上、かかると言われています。
長い時間を要するのです。
いっぽう、そのアオダモを原料として生産されたバットは、練習や試合で折れてしまうと、全て焼却破棄しているそう。
年間数万本にも及ぶというそれらの折損バットを、どうにかして再利用したい。野球のためにも、自然のためにも。
そこで、アオダモの育成に力を入れているNPO「アオダモ資源育成の会 」と、箸メーカーの「兵左衛門 」が協力し、
運輸会社の「日本通運 」が大量の折損バットをメーカーまで送り届ける役を買って出て、
折損バットを再活用した「かっとばし!」の誕生に至ったというわけです。
木製のバットを握ったことがあるひとなら誰もがわかるように、
アオダモの木材はひじょうに丈夫ながら、手にしっくりとなじむ感触。
それを、バットとして用を成さなくなったるとすぐに廃棄してしまうのは、もったいない。
バット一本を作るのにも、そうとうな手間がかかっています。
そうした折損バットの箸としての再利用は、すばらしい着眼点です。
アオダモの箸なんて、すごく贅沢です。
それも、プロ野球選手が実際に使用したものとなると、ファン心をくすぐられます。
僕は福岡ソフトバンク・ホークスの大ファンゆえ、城島が使用した(!)というバットからつくられた「かっとばし!」を一膳購入。1300円。
ホークスのロゴ・マークは、もっとさりげなくてもよかったかもしれませんが。汗。
まだまだ、折損バットの回収や輸送、生産コスト、箸そのもののデザインなど、
改善すべき点は山積でしょうが、細く長く続けていってほしい商品展開です。
詳しくは、
NPOアオダモ資源育成の会 http://www.aodamo.net/