プロフェッショナル  COMME des GARCONS | ときど記 後記

プロフェッショナル  COMME des GARCONS

ちょっと好き、でもなければ、自己満足な取り組みに終わっているわけでもない。プロフェッショナルな、服作り。
COMME des GARCONS は、洋服デザイナー、宣伝広報、経営、販売のプロフェッショナルの集団。
星が配されたロゴを見るだけで、このブランドを少しでも知るひとは興奮を覚えるはずです。

最近、ときどき、身分不相応ながらギャルソンのお店に足を運びますが、販売員の方の接客の姿勢にはいつも感心してしまいます。

どの店でも、販売員の方は皆、ギャルソンの服を熟知していて、素材、製法、過去のコレクションとの比較、着こなし方など、万全の説明をしてくれます。
僕のように、見るからに「一見さん」のひとにも、そのひとに合った着こなし方を提案してみせる。たとえば僕に対しては、ジーンズと相性がいいと言って、ジャケットやシャツを薦めてくれます。
彼らがギャルソンの服を見事に着こなしているのは、もちろんのこと。

COMME des GARCONS の毎シーズンのコンセプトの提案と、そのアピールは、一貫してクールです。そして変化を止めない。
「その手があったか!」いつも唸らされる。
印象に残っているのはパリの路面店。雑誌で見た限りですが、衝撃は大きかった。赤い壁、赤い扉、赤い、回転する立方体の椅子、白い床、白い天井、赤い天井。「NEW SHOP OPEN NOW」― フライヤーも、赤。すげえ、って一言しか出なかった。赤い空間に映えるギャルソンの明るい色彩の服。

Comme des garcons。少年のように、というフランス語。フライヤーのデザイン、各店の建築、ディスプレイに至るまで、常に奇抜で、独創的で、一目で見る人の心を奪い、見るほどに発見がある。
世界各地のアーティストやイタリアやパリのセレクト・ショップとのコラボレーションなど、常に期待を裏切り続ける。パリコレに乗り込んでからもう20年以上。今や世界のファッション界を牽引し、刺激し続ける存在です。

...服については、僕はTシャツしか着たことがないから、何とも言えないけれど、長年愛用しているひとも着たことがないひとも魅了する、むしろ圧倒する服つくりが、ギャルソン。
今日、お店を訪れた際には、コットン製のジャケットについて店員さんから説明を聞きました。もともと黒のコットン・ジャケットに強く洗いをかけ、その上からピンクの染料を施した。全体的には濃い紺色で、地色の黒が摩れた箇所にはピンク色が覗く、いい風合いのジャケット。48000円。

高いですねえ...